日本発の雑貨ブランド、MUJI(無印良品)はニューヨークでも大人気です。
タローズ折り紙スタジオでは昨年、マンハッタンの5番街にあるMUJIの北米フラッグシップストアから、冬のホリデーシーズンのディスプレイ制作の依頼を受けました。 デザイン、プロトタイプ作成、修正、制作、設置を含めて、2ヶ月をかけたプロジェクトでした。
昨年のデコレーションが好評だったので、今年ふたたびご依頼をいただきデコレーションを製作することになりましたが、今年は締切までの期間が昨年の半分しかありませんでした。そこでシニア・アーティストのフランク・リンが率いるブルックリンスタジオ製作チームは、急いで改良版の雪の結晶のデザインに取りかかりました。
ここでは、製作チームがどのようにして期限内に作品を製作・設置し、美しいディスプレイを完成させたのか、その舞台裏をご紹介します。
1: ブレインストーミング
まず、製作チームは昨年のデザインを見直し、それを改善する方法を考えました。昨年のモデルも十分なクオリティでしたが、2年目ということでより洗練された、丈夫なデザインを目指しました。
試行錯誤を繰り返し、直径15cmの小さいものと、90cmの特大サイズの両方で安定してディスプレイできるデザインを作成しました。最終的には4種類のパターンを作り、それぞれに組み合わせ方を変えて2種類のバリエーションを用意しました。 こうすることで、バラエティに富んだ雪の結晶を製作することができました。
2: 製作
デザインが確定してから約1週間で、約350種類の大きさの紙の雪の結晶を製作しました。 小サイズ(直径15cm)と中サイズ(直径30cm)の結晶は、フィラデルフィアのオフィスでベン・フリーゼンが製作。特大サイズ(直径90cm)はブルックリンの工場に外注してカットし、組み立てをブルックリンスタジオで行いました。
昨年の反省を踏まえて、きれいな状態で運搬しやすいデザインとなっています。また、大きなモデルは昨年よりもかなり分厚いカード用紙で作られており、曲がったり垂れ下がったりしないようになっています。
3: 取り付け
ディスプレイの設置はわずか2日間、MUJIの営業時間外だけで行いました。
ブルックリンスタジオの製作チームはマンハッタンに車を走らせ、すべての雪の結晶を搬入し、MUJI5番街店の天井に設置しました。 営業時間前、また閉店後に作業を行うことで、来店客への影響を最小限に抑え、店内空間を冬のワンダーランドへと変貌させました。
4: 完成作品
完成したディスプレイを写真でご紹介します。ニューヨーク5番街、ブライアント・パーク横のMUJIで、期間限定で実際に見ることができます!ニューヨークの皆様、ぜひMUJI5番街店にホリデーショッピングに訪れてみてください。
どんなプロジェクトにもそれなりの挑戦やハードルがあるものですが、今回の作品には製作チーム全員が大満足しています。素敵なホリデーシーズンになりますように!
5: 再利用可能なデザイン
最後に、今年のデザインの最も素晴らしいポイントは、小さくまとめて簡単に持ち運べることです。 実際に、私たちは一度にすべての雪の結晶をトラックに乗せることができたし(昨年は何度か往復しました)、取り外した後も入れ子構造にして省スペースで保管することができます。 つまり、今年のディスプレイは撤去も簡単で、来年も再利用することができるのです。