ようこそ、折り紙の世界へ!

折り紙に適した紙とは?

折り紙は、折り紙専用の紙を使うことで、より質の高い作品を作ることができます。コピー用紙や色画用紙は、折り紙向きではありません。

このページでは、折り紙に使用する紙を選ぶ際の、さまざまな重要ポイントについてご紹介します。

折り紙の色染め工程

折り紙の色染めは、折り線をつけやすく、破れにくい紙を作るために重要な工程です。日本の高品質な印刷所では、自然環境や人体にやさしく長持ちする染料や顔料を用います。紙の繊維の隙間に染料を充填し、非常に滑らかな平面を作り出します。繊維と繊維の間にも色が浸透しているので、折り筋をつけた時に白が透けて見えたり、ひび割れたりすることがありません。

これは、インク代を節約するために大量生産の色画用紙などに使われる、紙の繊維を先に染めて色紙を作る方法よりはるかに優れています。実際の工程をこちらの動画でご覧ください。

紙の厚さについて

作りたい折り紙作品によって、適した紙の厚さは異なります。折り始める前に慎重に選びましょう。

紙の厚さと強度はトレードオフの関係にあります。薄い紙はかさばらずに何重にも折ることができますが、もろいことが多く、同じところを何度も折ると破れてしまいます。反対に、厚い紙は何度も折り目をつけるのは難しいですが、強度があります。

たとえば次のような種類の紙で折り紙を折る場合の、利点と欠点を考えてみましょう。

  • ティッシュペーパー
  • コピー用紙
  • ダンボール

どれも折り紙を折るのに理想的な紙ではありません。ティッシュペーパーは何枚も重ねられるほど薄い一方で、たくさんの折り目を保てるだけの強度がありません。ダンボールはとても強度がありますが、厚すぎてうまく折ることができません。

これらの紙に比べて、折り紙専用の紙は薄さと強さの両方をバランスよく兼ね備えるように作られています。

また折り紙専用紙の中でも、作りたい作品の種類や難易度によって、向いている紙と向いていない紙があります。折り紙に取って用紙の厚さは非常に重要で、紙選びを間違えて途中でやり直しになってしまうこともよくあります。折りたい作品に適した紙を選びましょう。あるいは気になる紙があるなら、まずはその紙に決めてから適した折り紙モデルを探してみても良いでしょう。

タローズ折り紙スタジオで販売している折り紙の厚さと特徴について、こちらのビデオでご紹介しています。(※英語です)

折り紙専用紙の種類

1.スタンダードな折り紙「Kami」:

まずはこの紙から。どんな難易度の折り紙にも適した、標準にして最高の紙。

日本でもっとも親しまれている、定番の折り紙。英語でも「Kami paper」と呼ばれ、スタンダードな折り紙用紙として知られています。この「Kami」は何世代にもわたって続く日本の工場で、長年技術を磨いてきたスタッフによって作られています。白い原紙を、折り紙の種類によって色とりどりの染料や顔料で染め、またスタンプで模様を押していきます。スタンダードな「Kami」の特徴のひとつは、片面が色染め、もう片面は白であることです。 色のついていない原紙の折り紙(白の折り紙)の厚さは0.066ミリメートル、片面が染められた折り紙(白以外の折り紙)の厚さは0.071ミリメートルです。

この「Kami」は7.5cm×7.5cmの正方形から35cm×35cmの正方形まで、さまざまなサイズで販売されています。子ども向けから複雑な作品まで、ほとんどの折り紙にこの用紙が最適です。タローズ折り紙スタジオオンラインショップでは15cm、24cm、35cmの3種類をご用意しています。

【スタンダード折り紙「Kami」の特徴】

+ 折り目を保持しやすく、扱いやすい。

+ 最も安価な折り紙専用紙であり、練習用に最適。

+ 初心者・中級者向けの折り紙、くす玉等のモジュラー折り紙に最適。

+ 24cm・35cmサイズは上級者向けの複雑な折り紙におすすめ。本番用の紙で折り始める前の練習用としても。

+ 幅広く入手可能。

+ 色やサイズの選択肢が豊富。

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2.タント紙:

展示用作品に最適な折り紙

折り紙作品をディスプレイするなら、このタント紙が最適です。表面に美しいテクスチャとツヤがあり高級感のある仕上がりとなります。厚みは0.118mmで、スタンダードな折り紙(「Kami」ペーパー)よりも厚手のため、少し折るのが難しくなります。

タント紙はイタリア語で「たくさんの」を意味するtantoという単語から、日本で名付けられました。その色彩の豊かさが特徴で200種類以上のカラーがあります。タント紙は繊維そのものを染色しているため、折り目を繰り返しても切れにくく、表面の美しい風合いを保つことができます。

上記スタンダード折り紙(Kami)に次いで、最もよく使われる折り紙用紙です。

スタンダード折り紙をリーズナブルな練習用折り紙とすると、タント紙は本番用の紙です。スタンダード紙と比べて高価ですが、作品の見栄えをグレードアップしてくれる素材です。

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3.両面スタンダード折り紙(Kami)

伝統的な折り紙のデュオ・カラー版

スタンダードな「Kami」ペーパーの一種ですが、こちらは両面を染料や顔料で染めたものです。

両面折り紙を作るには2回の染め工程が必要となります。中国などで製造される安価な両面紙は、インクとコストを節約するために繊維そのものを染めていますが、品質では伝統的な2回染めを施した紙に及びません。タローズ折り紙スタジオではメイド・イン・ジャパンの伝統的な両面折り紙のみを販売しています。

片面ずつ違う色にすることも、両面同じ色にすることもできます。2回目の染め作業を行うため、単色のKamiペーパーよりも高価ですが、タント紙よりはリーズナブルです。表裏違う色の組み合わせの場合、基本的には補色の組み合わせとなります(赤/緑、紺/黄色など)。インクの層が増えるため、1枚あたり0.076mmと、裏面が白のKamiペーパーよりは厚みがあります。

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4.和紙

日本伝統のテクスチャ

和紙は植物の長い繊維を使って作られる、日本の伝統的な紙です。独特の手触りと風合いが特徴で、何世代にもわたってその技術を受け継いできた日本の匠たちによって生み出されました。非常に薄く、布のような手触りです。

タローズ折り紙スタジオのスタンダード和紙は15cm角、15色、100枚入りのパッケージで販売しています。1枚の厚さは0.094mmで、一般的な折り紙「Kami」より厚いですが、タントよりは薄いです。

【タローズ折り紙 スタンダード和紙の特徴】

+ 植物の長い繊維を利用することで、糊を使わずに製紙された、非常に薄く丈夫な紙です。水に濡らして折る「ウェットフォールディング」の技法も使うことができます。

+ 和紙の柔らかい風合いにより、特に動植物の折り紙をより本物らしい質感に仕上げられます。

+ 繊維の特性上、1枚1枚繊維の出方が異なりユニークな風合いをもちます。大きなサイズの発注も承ります。

–  注意:15色のベーシックカラーのみのご用意です。

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5.ティッシュフォイルペーパー

一歩先の折り紙を求める人に

ティッシュフォイルペーパーは、アルミ箔の片面または両面に、非常に薄い紙を貼り付けて作ります。金属と紙を組み合わせたことで折りやすさと耐久性、風合いを兼ね備え、折り紙に最も適した素材のひとつです。アルミ箔の層のおかげで薄いながらも丈夫で硬く、薄紙の層には柔軟性があり、さまざまな色や模様を楽しむことができます。以前はティッシュフォイルペーパーを手に入れるには自分で作るしかなく、コストも時間もかかっていました。

タローズ折り紙スタジオでは、数十色におよぶ豊富なティッシュフォイルペーパーを取り揃えています。 この紙はかなり薄く、また折り紙用紙としては最大級の45cm四方のシートもあります。

【ティッシュフォイルペーパーの特徴】

+ 非常に薄く強度があり、最も折りやすい素材のひとつです。

+ 通常の折り紙よりも大きく(標準で25cm角)、複雑な折り紙を折るのに最適です。

+ 1枚1枚手作りです。ユニークなテクスチャを楽しめます。

+ 折り線や曲げた部分の形状保持力が非常に高く、立体作品に生き生きとしたポーズをつけることが可能です。

– 他の紙に比べて高価です。

– 特殊な紙であるため、きれいに折るには何度か練習してコツを掴む必要があります。

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6.ビオトープ紙

汎用性が高く、バランスの取れた紙

折り紙用紙はそれぞれ特徴があります。スタンダードなKamiは練習用やシンプルな折り紙に、タント紙はディスプレイ用の作品に、ティッシュフォイルペーパーは立体作品のディテールを表現するのに最適です。ビオトープ紙は、それらのすべてを少しずつこなせる、バランスのとれた優秀な紙です。どんな折り紙作品にも最適です。厚みは0.08mm、52g/㎡で、タント紙とKamiペーパーの中間の厚さです。またティッシュフォイルよりも丈夫で、非常に破れにくく何度も折り重ねることができます。

これらの長所から、ビオトープ紙は現代日本の折り紙シーンで最も人気のある素材のひとつになりました。

【ビオトープ紙の特徴】

+ スタンダードな折り紙には無い深みのある色合いが特徴で、写真写りがとても良いです。

+ タント紙と同じく両面同色ですが、タント紙より薄く、複雑な折り紙に挑戦するのにおすすめです。

+ タローズ折り紙スタジオでは35cm角のジャンボサイズで販売しています。

+ 折り線がつけやすく、被せ折りなどもしやすい素材です。ティッシュフォイルペーパーよりも強度があります。

– カラーバリエーションが少なく全体的に暗めです。

– 全体的にバランスの取れた紙ですが、薄さ・強度・扱いやすさなどの点で特に優れているわけではありません。

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7.トリプルティッシュペーパー

プロフェッショナルのための希少なハンドメイド用紙

トリプルティッシュペーパーは、タローズ折り紙スタジオが長年の研究の末に生み出したオリジナルの折り紙です!

折り紙に精通したタローズの折り紙アーティストが、一枚一枚手作りしています。三層に重ねた薄紙のうち、一番上に濃い色の層を置いて色を出し、下に淡い色の薄紙を2枚重ねることで、白い面ににじみが出ないようにしています。トリプルティッシュペーパーは私たちが自信をもっておすすめする、史上最高峰の美しい質感をもった折り紙です。作品の写真写りも抜群です。折り目をしっかり保持できることが特徴で、特殊なウェットフォールディングの技法にも適しています。折り紙のプロフェッショナルの間で評価されている用紙です。

※トリプルティッシュフォイルペーパーの発送には発送手数料を頂戴します(アメリカ国内:$6。日本での手数料についてはお問い合わせください)。汚れ・折れ防止のため専用の包装でお届けします。

【トリプルティッシュペーパーの特徴】

+ タローズ折り紙スタジオのアーティストによるハンドメイドです。

+ サイズ:27cm角

+ 表面がブラウン、裏面が白の1種類のみとなります。多くの動物折り紙に最適なカラーリングです。

+ 他の折り紙用紙に比べて高級感があり、写真写りの良い紙です。

+ タント紙より薄く、複雑な折り紙をより折りやすい紙です。

– カラーは現在、ブラウン/白の一色のみです。

– 1枚ごとの価格となります。

– 折り目の保持力に関してはティッシュフォイルペーパーの方が優れています。

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折り紙のご購入はこちら!

Taro’s Origami Studio オンラインストア

https://shop.tarosorigami.com/

Taro’s Origami Studio ペーパーカタログ(英語版)

Q&A

Q1: 折り紙用の紙はどれも同じじゃないの?

A: いいえ、折り紙用の紙にはさまざまな種類があり、品質にも差があります! まずは古くからの日本の工場で作られた、伝統的な折り紙をおすすめします。

Q2: 日本産の紙にこだわる理由は?

A: 日本の伝統的な和紙は、他の安価な紙よりも厳しい品質基準をもって作られています。たとえばインクは自然環境に無害なものを使い、滑らかで折りやすい紙を作るために白い紙の表面に直接塗布されます。これによりインクが紙の繊維に定着し、安価な紙に見られるひび割れをなくすことができるのです。

Q3: どのサイズの折り紙を買えば良い?

A: 一般的に、折りたい作品が複雑であればあるほど、大きな紙を使うべきです。 伝統的な折り紙のサイズは15cm四方です。たいていの折り紙はこのサイズで折ることができるので、最初はこれを買えば良いでしょう。Largeサイズ(24cm四方)は複雑な作品(目安として折るのに1時間ほどかかるモデル)に適しており、Jumboサイズは本当に複雑な折り紙(所要時間が1〜2時間以上のモデル)に最適です。

Q4:  初心者に最適な紙はどれ?

A: まずはスタンダードな折り紙「Kami」から始めてください。丈夫で耐久性があり、初心者が折り紙を始めるのにも最適な紙です。

Q5:  タント紙は折り紙の世界でなぜこんなに人気なのですか?

A: タント紙は世界の折り紙愛好家の間で人気があります。製紙前に繊維の段階で染める完全な染色繊維紙でありながら、普通の染色繊維紙がもつ欠点が無いユニークな素材です。色画用紙など、ほかのクラフト紙は水に濡らすと折れてしまうし、折り紙に使うには分厚く、また折り目がすぐに裂けてしまいます。一方タント紙は日本のある会社が折り紙のために開発し、その一社だけが製造している紙です。200色以上のカラーバリエーションがあり、非常に薄くで丈夫でありながら色褪せに強く、耐久性に優れています。世界中の折り紙マスターが真っ先に選ぶ紙です。